会社案内－有限会社ケプストラム

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当社の業務と社名の cepstrum の由来について．

受託開発業務に関しては個別にお問い合わせ下さい．
教育・トレーニング業務の詳細については教育・トレーニングのページをご覧下さい．

有限会社ケプストラム

所在地・電話番号等

所在地	〒206-0021東京都多摩市連光寺2-33-1
電話番号	(042) 357-0621
FAX番号	(042) 357-0622
資本金	300万円
取締役	山口晶大

当社へのメールの宛先は　

です．

事業目的

コンピュータソフトの開発および関連機材の製造，輸出入，販売
電子計算機の製造，輸出入，販売
半導体の製造，輸出入，販売
半導体の設計に関する技術コンサルティング
音響計測および音響計測に関する技術コンサルティング
電気音響機材器具の製造，輸出入，販売

上記の事業目的は会社設立登記をした際の登記簿および定款上の表記です．　コンピュータ本体やシリコン・デバイスを製造しているわけではありません．　『電子計算機の製造』は組込マイコン・システムの設計開発，『半導体の製造』はセルベースLSI, ゲートアレイやFPGA, CPLDの設計開発を意味しています．

受託開発業務について

他のDSP関連の受託開発をおこなっている会社はDSPボード開発（ハード開発）をしているところがほとんどですが，当社は処理方式・処理アルゴリズムの検討，シミュレーションからDSP（あるいはFPGA）での実装にいたるまでの上流設計・システム設計を中心におこなっています．　試作機や産業用の少量生産製品についてはボード開発もおこなっています．
DSP, FPGA, 信号処理関係の開発業務が専門ですが，最近はアナログ回路や高周波関係の業務依頼も増えてきています．（メーカー内の技術者の世代交代が急速に進んでいるために，アナログ／高周波の専門家が減少しているという事情があるようです）
おもな受注先はメーカーの研究所や特機事業部，新製品開発プロジェクトといった名称の部門で，研究用の実験システムや量産前の試作機の設計・開発が中心です．　受注先および開発実績の詳細は公開しておりませんが，音声・音響処理，超音波から計測制御，高周波にわたる広い分野に対応しています．
対応可能な技術分野
- 室内音響計測（M系列信号を用いた測定，TSPを用いた測定，相関技法を用いた測定，インテンシティ計測 etc）
- 音声処理（線形予測分析を用いた各種処理，CVSD等の生成源モデル・聴覚モデルにもとづかない処理，話速変換・ピッチ変換 etc）　
- 音響振動分析による機械装置の故障検出・不良解析 etc
- 適応信号処理（アクティブ消音，ノイズリダクションへの応用 etc）
- 変調・復調・誤り訂正（直接拡散法のスペクトラム拡散，同期補足・DLLを用いた同期追跡，アナログ変調・復調方式のデジタル化 etc）
- デジタルフィルタ設計（市販のフィルタ設計ソフトでは対応出来ないアナログ伝達特性の高精度近似デジタル・フィルタ設計も可能です）
- マルチレート信号処理
- セルベースLSI，ゲートアレイ，FPGA/CPLDの設計開発および開発に関する技術コンサルティング
- その他デジタル信号処理全般
受託開発業務の詳細については個別にお問い合わせ下さい．

教育・トレーニング業務について

デジタル信号処理・DSP開発，聴覚・音声処理，アクティブ消音等に関する企業のエンジニア向けの教育・トレーニング業務をおこなっています．
過去のセミナー講師の実績
- 東京都立産業技術研究センター主催の中小企業技術者向け研修コース
- 高度ポリテクセンター（雇用・能力開発機構）の研修コース
- NECラーニング（株）の研修コース（NECグループ内の技術者向け）
- その他電気メーカー，ソフト開発企業の社内研修コース
- 大学の短期集中講義
教育・トレーニング業務の詳細については教育・トレーニングのページをご覧下さい．

履歴

1996年4月	設立（埼玉県行田市）
1997年3月	西東京支店開設（東京都青梅市）
1999年10月	本店を埼玉県行田市より東京都多摩市に移転
2000年1月	東京都より中小企業の創造的事業活動の促進に関する臨時措置法にもとづく研究開発事業計画認定を受ける
2000年6月	（財）東京都中小企業振興公社より経営・技術活性化助成事業の認定を受ける
2000年10月	西東京支店を廃止

社名（ケプストラム，cepstrum）の由来

cepstrum はスペクトラム（spectrum）の綴りを入れ換えて作られたデジタル信号処理の分野の学術用語です．　奇妙な響きの言葉ですが，デジタル信号処理の専門家なら知っている専門用語なので，デジタル信号処理・DSP 関連の開発をおこなう当社の社名としました．

cepstrum

cepstrum の語源

The term cepstrum was introduced by Bogert et al. and has come to be accepted terminology for the inverse Fourier transform of the logarithm of the power spectrum of a signal.
(L.R. Rabiner and R.W.Schafer, Digital Processing of Speech Signals, Prentice Hall, Englewood Cliffs, NJ, 1978)

In 1963, Bogert, Healy and Tukey published a paper with the unusual title "The Quefrency Analysis of Time Series for Echoes: Cepstrum, Pseudoautocovariance, Cross-Cepstrum, and Saphe Cracking." They observed that the logarithm of the power spectrum of a signal containing an echo has an additive periodic component due to the echo, and thus the Fourier transform of the logarithm of the power spectrum should exhibit a peak at the echo delay. They called this function the cepstrum, interchanging letters in the word spectrum because "in general, we find ourselves operating on the frequency side in ways customary on the time side and vice versa." Bogert et al. went on to define an extensive vocabulary to describe this new signal processing technique; however, only the term cepstrum has been widely used.
(A.V.Oppenheim and R.W.Schafer, Discrete-Time Signal Processing, Prentice Hall, Englewood Cliffs, NJ, 1989)

The transformation of a signal into its cepstrum is a homomorphic transformation, and the concept of the cepstrum is a fundamental part of the theory of homomorphic systems for processing signals that have been combined by convolution.
(A.V.Oppenheim and R.W.Schafer, Discrete-Time Signal Processing, Prentice Hall, Englewood Cliffs, NJ, 1989)

cepstrum, homomorphic processing に関する教科書・参考文献

Discrete-Time Signal Processing, A.V.Oppenheim and R.W.Schafer, Prentice Hall, ISBN0-13-754920
Digital Processing of Speech Signals, L.R.Rabiner and R.W.Schafer, Prentice Hall, ISBN0-13-213603
Discrete-Time Processing of Speech Signals, J.R.Deller,Jr., J.G.Proakis and J.H.L.Hansen, Prentice Hall, ISBN0-02-328301
Seismic Applications of Homomorphic Signal Processing, J.M.Tribolet, Prentice Hall
音声信号処理，今井聖，森北出版

ケプストラムの応用

現在，音声処理の分野では複素ケプストラム（complex cepstrum）が逆畳み込みのために用いられることはほとんどありません．　スペクトルの平滑化処理のためにパワー・ケプストラム（power cepstrum）やリフタリング処理（liftering）が使われる程度です．
ケプストラムを用いた逆畳み込みは地震波形の解析など音声以外の分野で用いられています．
上記の参考文献『音声信号処理』（今井聖著）で解説されているメルケプストラム（mel cepstrum）を用いた音声分析・合成手法は人間の聴覚特性をも考慮した優れたものですが，製品レベルでは用いられていません．　携帯電話等に用いられている音声圧縮・伸張手法は線形予測をベースに規格化されたものが主流になっています．　それに対して線形予測よりも後から体系化されたメルケプストラムは，時期的に高効率の音声圧縮・伸張方式の実用化・規格化の波に乗り遅れた感があります．

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