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ANCKITをベースにして,お客様がご自身のシステムに適合した実験用大型ダクトを製作される場合の要点を簡単にご説明します.(ダクト内の吸音構造やマイクの取り付け方法等についてはまた別の機会に取り上げる予定です)
一般的な構造のダクト |
ファン騒音を消音するもっとも現実的な構成の実験用ダクトです.
ファンの代わりにスピーカを騒音源として使う場合です.
騒音レベルの小さい小型のファンしか使えない場合は,スピーカを騒音源として使用します. ファンはダクト内に乱流を発生させるために用います. ANCKIT付属の実験用ミニチュア・ダクトはこの構成をとっています.
ダクト代用の閉管 |
短いダクトでは2つの開口部から放射される騒音が干渉するために,遠方からでは消音効果が分かりづらいことがあります.(耳をダクト排気口に近づけないと,吸気口から放射される騒音も一緒に聞こえるために消音効果がはっきり分からない)
騒音源側を塞いだ閉管構造は干渉が生じないので,大きな教室でのデモンストレーションなどに適しています. その代わり,気流を流しての実験は出来なくなります. 少人数の学生実験では閉管は用いず,ファンを取り付けたダクトを使って乱流がアクティブ消音に与える影響の実験・測定も出来るようにすることをお勧めします.
このような構造の閉管では騒音源として大型のスピーカを使うと,ダクトの軸方向の振動が激しくなります.
打ち消し音源用のスピーカと同様に2つ(または4つ)のスピーカを対称に取り付けて同相駆動すればダクトの振動を防ぐことが出来ます.
好ましくないヘルムホルツ・レゾネータ構造 |
大きなキャビティを持つ閉管はヘルムホルツ・レゾネータとして働く場合があります. 消音動作に影響が無い場合でも,非常に低い周波数での共鳴が観測されるインパルス・レスポンスに重畳するので実験には好ましくありません.
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