空気圧で発電する実験
株式会社音力発電が公開しているデモ動画と同じ、肺からの空気圧で発電する実験が簡単に出来ます. 株式会社音力発電のデモ装置の詳細は不明ですが、ここでご紹介する実験機材には非公開のブラックボックス部分はありません. 誰でも100%確実に製作・実験が可能です.
同様にスピーカーを使った音の力で発電する実験もぜひ試してみてください.
スピーカーを発電装置として使います.
声帯を振動させながら呼気の圧力で発電する実験をする場合は、ゲルマニウム・ダイオードを使った整流回路付きの回路を用います. 使用部品等の詳細は音の力で発電する実験のページをご覧ください.
肺からの空気圧を声帯振動で断続させずに発電する場合(声を出さないで発電する場合)は、整流回路は不要です. スピーカーと直流電流計を直結してください. 正負両方向の電流が流れるので、出来ればゼロ・センターの検流計(正負両極性の測定に対応)を用いてください. 検流計が使用できない場合は、マイナス方向に直流電流計の針が振れ過ぎないように注意して実験をおこなってください. 電流計/検流計の詳細については音の力で発電する実験のページをご覧ください.
- この実験には小型のスピーカーと紙コップで作成した発電ユニットを用います. 以下の手順で作成してください.
- 使用する部品は、直径40mm程度の小型のダイナミック・スピーカーと紙コップです. 呼気中の水分が水滴となってスピーカーのコーン紙に付着するので、出来れば樹脂製の振動板のスピーカーを用いてください. 紙コップはコンビニ等で販売されている、普通のものでO.K.です.
- スピーカーを取り付けるので、紙コップの底に丸穴をあけて下さい. 当然ですが、穴の直径はスピーカーの直径よりも小さくします.
- 穴あけが終わったら、スピーカーを接着剤で取り付けてください. 空気漏れが無いようにしっかり接着してください. 写真の製作例では木工用のホワイトボンドを使っています.
- 声帯を振動させながら息を吹き込んだ時の、紙コップ内の圧力変動は下図のようになっていると推測されます.
声帯は呼気をオン/オフするバルブの働きをします. おおむね周波数50Hz〜200Hz程度で声帯が振動して、同じ周波数で紙コップ内の圧力も変動していると考えられます.
- 声帯を振動させない場合は、紙コップ内の圧力変動はゆっくりです. そのためにスピーカーで発生する電力は、声帯を振動させたときよりも小さくなるものと推測されます. 息を吸った時には負圧になります.
- (ほぼ)密閉されたキャビティ内とは異なり、空間に放射された音(音声)によって生じる圧力変動は微々たるものです. したがってキャビティ内の空気圧では無く、空間に拡散した音の力で発電したら得られる電力はわずかです. 音の力で発電する実験をやってみれば、誰でもその違いを理解出来るはずです.